冷泉淡雪嬢聖誕祭記念!?
『雪ちゃんの憂鬱 その2』
「う~ん…お姉さまの真似をしても、やっぱり敵わないかぁ…」
昨日もお姉さまに勝負を挑んだが、やはりダメだった。
どうすれば、お姉さまに勝てるんだろう。
何がいけない?いや、何が足りない?
「う~ん…わからないなぁ~」
「私は雪ちゃんの活ける華は好きですよ」
「ううん、うたちゃん。そういうことじゃないの。なにかがお姉さまにはあって、なにかが私には足りないって感じなの」
「そうでしょうか?それは人それぞれの個性というものでは?」
「うん。確かにそうなんだけど、その個性をお姉さまは華に活かせて、私は活かせきれてないというかなんというか…」
「なるほど、それなら少し分かるかもしれません」
「う~ん…個性を活かすにはどうしたらいいんだろう…」
「それはなんともいえませんね…」
「そうだ!参考までに、お姉さまの普段の様子を観察したらどうだろう!!」
「えっ?それはどういう――」
「お姉さまの普段の生活だとかそういったことを見ることで、個性を活かす術の参考になるかもしれないってこと」
「えっと…それはちょっと違うような――」
「こうなったら、善は急げね!いまからお姉さまの寮に行って観察してくるから、またあとでね!」
「あっ雪ちゃん…いっちゃった…」
さて、寮についたけど、正面から行ってもダメよね。それじゃあ、普段見てるお姉さまとなんら変わらない。ここは窓から覗いてみて観察してみよう。
えっと…お姉さまの部屋は…前にお姉さまの部屋にうたちゃんと遊びに行ったときに案内されたことを考えると…確か…あっあそこだ。
よし、いい感じに木もあるし、ちょっと登って…ってのは難しいかな。
あっ脚立が置いてある!コレを使えば…
ビーッビーッビーッビー
「えっ!?なに?」
脚立に登った途端、なにか鳴りだしたけど…!?
『侵入者が脚立トラップにかかりました。警戒モードから排除モードに切り替えます』
「えっ!?えっ!?」
『排除モードオン。窃視犯迎撃ミサイル発射準備』
「ちょっ!?なに!?壁から何か出てきた!」
『迎撃ミサイル…発射5秒前…3・2・1…』
「うそぉぉぉぉぉぉぉ!」
ちゅっどーん!
・・・・・・
・・・・
・・
(…誰かと思ったら、淡雪さんではありませんか。…しかし私情を挟んでは侍女とはいえません…申し訳ありませんが、記憶を…)
えっ?なに?だれ?ここはどこ?私、いったいどうなってるんだろう?
・・・・・・
・・・・
・・
「はっ!?」
ここは…保健室?あれ?なんで私、こんなところに…?
「あっもうこんな時間じゃない!部活に行かなきゃ!」
「あっ雪ちゃん。どうでしたか?」
「え?なにが?」
「さっき、『お姉さまの普段の様子を見てくる』って、言ってたでしょ?どうだったのかと思いまして…」
「お姉さまの様子…?あれ…そういえば、そんな事をいっていたような…イタッ!」
「雪ちゃん!?どうしました!!」
「チハヤオネエサマハ、スバラシイ、オネエサマデス」
「えっ!?雪ちゃん!?」
「チハヤオネエサマハ、ジョセイノカガミデス」
「ゆっ…雪ちゃん!?
「はっ!?うん?うたちゃん、どうかした?」
「いえ…いま、雪ちゃんの様子が…大丈夫ですか?」
「えっ?なんのことか、わからないけど、私は大丈夫だよ?」
「なっ…ならいいですけども…」
「ほら!うたちゃん、部活はじめよ!」
「はっ…はい…」
(…淡雪さん。千早さまを守る為、申し訳ありません…。しかしこれで72人目です…。千早さまの人気は、すごいですね…)
おしまい
あとがき
というわけで、今度は雪ちゃんの聖誕祭SSです。いかがでしたでしょうか?
お久しぶりです。おとボク初心者Aです。
なんか、めちゃくちゃなことを雪ちゃんにさせてしまいました。雪ちゃん、聖誕祭なのにゴメン…。
あいかわらずめちゃくちゃな文ですが、楽しんでもらえたらうれしいです。以上、おとボク初心者Aでした。